憲法とは?押し付け憲法?わかりやすくまとめてみた

憲法とは?押し付け憲法かどうかは解釈次第?!わかりやすくまとめてみた。


憲法改正案も出ているので、今回はその前章として「憲法」とはそもそもなんぞや_という疑問について、わかりやすくまとめみました。

学校では教わらない部分も絡めていきますので、改憲賛成反対を決める前に、まずは憲法ができた背景を理解していきましょう!

まずは概略から!

日本国憲法とは正しくは「日本国憲法」。

1946年11月3日に公布され、1947年5月3日に施行された、日本の現行憲法です。

昭和憲法、あるいは現行憲法と呼ばれることもあります。

この現行憲法の形式上の土台となったのは、初代の大日本帝国憲法(明治憲法)です。

ただし中身は思いっきり変わっているので、事実上の新憲法と思ってもらって良いと思います。

誰がどの経緯で作ったの?

ポツダム宣言の解釈

1945年のポツダム宣言に絡んできます。
この解釈が、GHQと日本政府とで微妙に違っていました。

【参考】ポツダム宣言

  • 10 項「・・・日本国政府ハ日本国国民ノ間ニ於ケル民主主義的傾向ノ復活強化ニ対スル一切ノ障碍ヲ除去スベシ 言論、宗教及思想ノ自由並ニ基本的人権ノ尊重ハ確立セラルベシ」
  • 12 項「前記諸目的ガ達成セラレ且日本国国民ノ自由ニ表明セル意思ニ従ヒ平和的傾向ヲ有シ且責任アル政府ガ樹立セラルルニ於テハ連合国ノ占領軍ハ直ニ日本国ヨリ撤収セラルベシ」

最大の争点は、「天皇主権の国家体制」の護持について。

国民主権の原理を採用することと解していたGHQに対し、日本政府は国民主権主義の採用は必ずしも要求されておらず、天皇主権は護持できるものと考えていたのです。

松本草案の作成

その後、マッカーサーから明治憲法を自由主義化するように指示を受け、当時の国務大臣の松本烝治氏を長とする憲法問題調査委員会、いわゆる松本委員会を発足させ、下記の「松本四原則」にもとづき松本案が作成されました。

【参考】松本四原則

  1. 天皇が統治権を総攬せられるという大原則には変更を加えない。
  2. 議会の議決を要する事項を拡充し、天皇の大権事項を削減する。
  3. 国務大臣の責任を国務の全般にわたるものたらしめるとともに、国務大臣は議会に対して責任を負うものとする。
  4. 国民の権利・自由の保障を強化するとともに、その侵害に対する救済方法を完全なものとする。

松本草案⇒マッカーサー草案に

マッカーサー案正式発表前に毎日新聞によって、松本草案がスクープされてしまいます。

これを見たマッカーサーは、あまりの保守的な内容に驚愕。

GHQで草案を作成することにするのです。

マッカーサーは「マッカーサー三原則」を打ち出します。

「象徴天皇制」「戦争の放棄」、そして「封建制の廃止」です。

この草案をベースに日本政府も練り直し、再提出したものが最終案になります。
もちろん一度は「やっぱり松本案が日本の実情に適する!」と再考は求めたんですが、GHQに一蹴されてしまったんですね(´Д⊂ヽ

現行憲法は突貫工事だった?!
突貫工事はちょっと誇張表現かもですが、かなり急ピッチで作られたのは事実です。
松本草案は3ヶ月半~4ヶ月ありましたが、マッカーサー案はなんとたったの約10日間!
 
GHQが憲法の制定を急いだのは、1945年の12月に極東委員会の設置が決まり、1946年2月26日以降に極東委員会が活動を開始した後は、憲法改正に対するGHQの権限が制限されることになっていたからだと言われています。
 
つまり、共産主義圏のソ連が口を出してくる前に、自分の手で憲法を完成させたかったのだと思います。

憲法の内容・構成

現行憲法は前文と11章の103の条文で構成されています。

第1章:天皇

象徴天皇制であることから始まり、8条までが天皇に関する規定です。

第2章:戦争の放棄

9条のみですが、日本国憲法でも特徴的な規定である「平和主義」の部分にあたります。

第3章:国民の権利及び義務

「個人の尊重」や「表現の自由」、「参政権」などがここに含まれます。

第4章以降:統治機構の規定

第4章は「国会」、第5章は「内閣」、第6章は「司法」と、三権分立の部分ですね。

第7章(83条)以降は、「財政」「地方自治」「改正」「最高法規」「補則」と続きます。

改憲するには?

第九十六条
この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。

この第96条に定められている通り、まずは衆参両院で2/3以上の賛成で可決されること、そして国民投票で過半数の賛成を得ることが必要です。

改憲議論は最近の話?

1954年の防衛庁設置法と自衛隊法により、自衛隊が発足してからというもの、第9条を巡る改憲論は幾度も出てきています。

紆余曲折はあったものの、発効から70年も改憲の歴史は一度もないのです。

アメリカからの押し付け憲法って本当?

先に述べたように、マッカーサー案、つまりGHQの草案がベースになっていることもあり、時折「押しつけ憲法だ!」とか「日本人の手で書き直さないといけない!」という声を聞くことがあります。

ただ、一概に「押し付け」とは言えないのも事実です。

議会では圧倒的多数をもって可決となっています。

確かに、憲法作成の段階で国民がどれほど関与したかというとほぼゼロでしょう。

ですが、実際の公布時にはマッカーサーの意図を超えるほどに国民に支持されたのです。

それもそのはずです。

戦争の時代を過ごし、家族を亡くしたり、空襲などで多くの傷つく人を見てきたのですから、平和主義を謳うこの憲法を歓迎し支持したのです。

それが後の護憲運動に繋がってくるのです。

公布時に国民が受け入れている時点で「押し付け」ではないとも受け取れますね。

「押し付け憲法」を主張する真意は「改憲したいがため」と言えると思います。

「日本の憲法なのにアメリカが作ったなんて。日本人の手で書き直そう!」という主張に繋げられますよね。

確かにGHQ主導の草案がベースになっていますが、これはこの物語をどの角度から解説するかによって解釈が異なるのです。

「アメリカが作って日本に押し付けた」とも言えるし、「急ピッチで作る必要はあったが、天皇制は守りたい_などの概念は日本発信で、日米共同の合作だった」とも言えると思うのです。

まとめ|少なくとも議論すべきでは?

KEI ISHIKAWA

「押し付け憲法」論に関してはわたし個人はそうは思っていません。

もちろんウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム (WGIP) など諸説ありますから、言い切れませんが、これは本当に解釈の問題なので答えが出ることは無い議論だと思っています。
※WGIPについてはまたの機会に取り上げますね。

改憲議論は何が発端でも良いと思うのです。

なんなら毎年通常国会の頭に憲法の見直しをするくらいであってもいいと思います。

世の中は毎日目まぐるしく変わり続けています。

英語ではDynamic(動的)と表しますね。対義語はStatic(静的)。

Dynamicに対応すべきルールがStaticであっては太刀打ちできないのです。

常にDynamicな世界に目を向け、必要に応じてトランスフォームしていくことが必要なのです。

人は新しいものが大好きなのに、自分が変わることには抵抗があるもの。

今一度、憲法の在り方を理解してもらったうえで、今起きている改憲議論をもう一度考え直してほしいと思います。

マスメディアに流されることなく、自分で理解して自分で判断することが大切なんです。

憲法改正が必要だという賛成理由とは?改憲のメリットとは?9条改正の懸念点とは?日本国憲法を守り続ければ日本の平和は本当に維持できるのか?むしろ今は本当に「平和」なのか?実際に憲法改正とする場合には国民投票が必要です。今の間に何が争点なのか、賛成派と反対派の意見を理解しておきましょう。

「憲法改正」が必要だという賛成理由とメリットをまとめてみた







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