為替のしくみ。円高円安をわかりやすく説明するよ!

為替のしくみと日経平均株価、円安円高の関係性を分かりやすくまとめました


今回の記事では、いまさら聞けないこんな疑問に答えていきます〜!

この記事で解説していること
  • 為替ってニュースでいつも聞くけど、詳しい仕組みが分からない
  • 日経平均株価との関係は?
  • 円高になるとどうなるの?

外国為替とは?

外国商品の輸出入などの国際的な取引に外国為替が利用されます。

例えば、日本の会社がアメリカに車を売るとします。(もちろん億単位のお話です)

その時の代金をアメリカは日本円で支払います。

支払い資金のために、ドル (USD) が欲しい人にドル (USD) を売り、日本円を準備します。

もちろん、日本企業がドルで支払いを受けることもあります。

その場合でも流れは同じです。

日本企業なわけですから、やはりある程度の日本円は必要になるので、受け取ったドルを売って日本円を買う_という流れが生まれます。

ここで重要になってくるのは、1ドルが日本円でいくらになるのか。

みなさんが個人で海外旅行に行くときですら「ちょっとでもいいレートで両替したい!」と思うのと同じで、企業の場合、億単位での取引になるのですから、このレートは大変重要なのです。

為替レート

外国為替で重要となる通貨の交換比率のことを為替レートと呼びます。

為替レートは買いたい人(需要)と売りたい人(供給)のバランスによって決定されます。

前項での商品売買以外にも、為替の変動を利用して利益を得たい投資家も参入するため、為替レートは日々動いています。

需要と供給のバランスがレートを決める

円を買いたい人が増えれば→円の価値が低下し、逆に、円を売りたい人が増えれば→円の価値が上昇します。

商品価値と同じですね。

例えば、今年は米が不作で、供給量が激減。でも日本人の主食。みんな買いたい。

つまり「需要」が「供給」を上回るわけですから、自ずと値段は高くなります。
まぁそれでも売れるわけですからね。

円の価値が外国通貨に対して低下すれば「円安」、円の価値が外国通貨に対して上昇すれば「円高」と呼ばれます。

余談ですが、
私は学生の頃いつも「円高」と「円安」には混乱しました。
 
これは日本の「1ドル=120円」などという表現が原因だと思います。(←人のせい!)
1ドル100円だったものが、120円になれば「円が増えてる=円高くなってる」と思うのですが、実際これが示すところは、
「100円で1ドルと交換できていたものが、120円出さないと交換できなくなった」
ということです。
 
つまり、「ドルの価値が上がって、円の価値が下がった」
よって、「円安」という表現になるのです。
高校の先生もここまで教えてくれてたら良かったのになー。なんて。笑

円高・円安になる原因とは?

貿易収支の変化

貿易収支とは、輸出量と輸入量の差額のことをいいます。

輸出>輸入で貿易黒字(=貿易収支が好調)
輸入<輸出で貿易赤字(=貿易収支が不調)ということになります。

日本の輸出が拡大すれば(日本のモノを買う外国人が増えれば)、代金を支払うためにドルなどを円に交換する動き(=円の需要)が増えると考えられます。

つまり、貿易黒字は円高へとつながるのです。

逆に貿易赤字になると、円安傾向になります。
輸入が増えれば、企業は代金として自国通貨を外国通貨に替える必要に迫られるためです。

日本の貿易収支は、2008年のリーマン・ショック後に赤字に転落し、いったんは回復したものの、2011年の東日本大震災後に再び赤字に転じ、一部の月を除いて貿易赤字が続いていましたが、2016年の貿易収支は4兆69億円(速報値)と、6年ぶりの黒字となりました!

経済指標の変化

GDPの伸び率、物価上昇、失業率低下など、経済指標から景気が上向くと判断される場合には通貨の価値が上がります。

景気が良くなる。つまり、経済活動が活発になると市場に出回る現金が増えます

市場に現金が多く出回ることで、それ以外の場所の現金が減りますね。

日本国内の景気が良ければ、日本円は日本国内で出回り、外に出ません。

すると、円の供給が減るので、円高になるのです。

逆に景気が下向くことが経済指標から見えれば、経済活動が停滞します。

経済活動が低下すれば、市場で使われる現金が減少します。

減少した分余分な現金が増えますから、通貨は売られやすくなります。

金利の変化

金利のいい国の通貨や債券に変えて運用すると有利ですよね。

他の国より日本の金利が高いと、円に交換して預金をして利子を受け取ろうとするので円高になる傾向があります。

逆に日本の金利が安くなれば、より金利が高い他国通貨で運用をした方が有利ですね。

他国通貨に替えるために日本円が売られるため、円安になるのです。

米ドル vs 日本円

推移と傾向

円ドル推移

出典:Copyright (C) 2018 Yahoo Japan Corporation.|Yahoo! JAPANファイナンス

これは過去10年間の米ドル1ドルに対する日本円の推移を表したグラフです。

このグラフには含まれていませんが、1995年には、阪神・淡路大震災を機に円安へ向かいました。

2007年には、リーマンショックによって金融不安となり円高が進みます。

資産は安全な通貨で持っていたいので、日本の政治や経済が安定している時には、円の交換が増え、円高になる傾向があります。逆も然りです。

2013年になると、アベノミクス(参考記事:政党を徹底解説!)で金融緩和を行ったことで円安傾向に転じます。

2012年 1ドル=約79.8円
2013年 1ドル=約97.6円
2014年 1ドル=約106.0円
2015年 1ドル=約121.0円
2016年 1ドル=約108.8円
2017年 1ドル=約112.2円

2017年のドル円相場は大きな変動はありませんでした。

2018年の予想は見識者の中でも、105〜120円と意見が分かれているようです。

株価への影響は?

一般的に円安になれば株価は上がり、円高になれば株価は下がります。

円高と日経平均株価の関係

円高になると、日経平均株価は低下する傾向にあります。

ニュースでも「今日は円高の影響から日経平均は値下がりしました」なんて聞いたりしますよね。

「あーそうなんだ」なんて聞き流しがちですが、「なんで円高で株安?」をあなたは説明できるでしょうか?

円高になると日本株が売られる

円高ということは(繰り返しになりますが)、円の価値が高いということですから、より少ない日本円で、海外のものを手に入れられる_ということです。

日本にとっては嬉しい話なのに、これでなぜ日経平均株価は下がってしまうのでしょうか?

円高になると日本企業は、

  • 海外で自社製品が売れなくなること
  • 海外での売り上げのドルを円に換算したくない

ということを考え始めます。

日本製品を買う海外側の視点で見てみましょう。

例えば、1つ1ドル=120円だった商品が、円高で1つ1ドル=80円になるのです。
言い換えれば、1ドルだった商品が、1.5ドルになるということです。
日本の製品が高くなっていますね。

製品価格が高くなれば、なかなか売れなくなり、シェアは低下していきます。
シェアの低下は国際競争力を失うということと同義です。つまり企業の成長戦略にも大きく影響してきます。。

また、売上金や売掛金を円へ替えようとする際に円高である場合、資産が目減りしてしまうのです。
冒頭で個人旅行の時の両替の話をしましたが、企業ともなると規模が億単位になります。
つまりたかが10円、20円でも相当な痛手となってしまうのです(これまた逆も然りですが・・)

と、ここまでで何となく国内企業の動きが見えてきたのではないでしょうか?

そうです。

つまり、円高になると「シェア低下」「売上低下・為替差損」という懸念が生まれ、海外輸出を軸にしているような企業の業績の不安材料となり→株が売られる_という流れが起こります

KEI ISHIKAWA

ん?待って?
輸出企業は分かるけど、原材料を輸入に頼ってる企業にとっては、原価が抑えられるんじゃないの?

その通りです。

原材料を円高によって安く仕入れられれば、製造コストを抑えることができるので、企業の業績アップに繋がると期待できます。

KEI ISHIKAWA

双方が双方に動くなら、なんで「日経平均株価」は低下するの?

それは、輸出企業と輸入企業数のバランスにあります。

日経平均株価の真実

実は日経平均株価は、東証1部上場の全銘柄から選出した225銘柄の平均株価なのです。
名前だけ聞くと、全上場銘柄の株価平均だと思ってしまいがちなんですよね〜・・

円高によって、日経平均株価が下がる理由は、この225銘柄に、ハイテク産業や自動車産業などの輸出企業の割合が多いからなのです。

なので一概に「日経平均株価が下がったから、日本株すべてが下落した」ということではないのです。

円高と円安、結局どっちがいいの?

前項で述べたように、円安が嬉しい企業、円高が嬉しい企業、どちらも国内に存在しています。

よって、短期的に見れば「どっちでも構わない」のです。

短絡的に言えば、輸出が経済を引っ張っているときには「円安」、消費が経済を引っ張っているときには「円高」が望ましいのではないでしょうか。

もちろんこれは国として考えたときの答えです。

短期的に「個人」で見れば、こんな↓ところでしょうか。

円高 メリット
  • 海外製品を安く買える(ブランド品など)
  • 海外旅行が安くなる
  • ガソリンが安くなる
デメリット
  • デフレに拍車がかかる可能性有り
  • 外貨預金が目減りする
円安 メリット 輸出企業が活発化→関連企業も含め活発に稼働→人手不足→雇用体制改善
給与も上がる
デメリット (輸入に頼っているものの)物価が上昇する=例:ガソリン
イギリスEU離脱も同じ
今回は米ドルとの比較をしながら説明をしましたが、
2017年のイギリスEU離脱に関係する国民投票のときにも同じことが起きました。イギリスがEU離脱となれば、イギリスの国力の信用低下は免れません。
EUという大きな後ろ盾を失うのですから、当然です。そうするとこれは不安材料となり、ポンドの価値が低下します。
さらにはEU自体も大国イギリスを失うのですから、景気低迷は考えられます。
すると、ユーロ下落も出てきます。
 
つまりどういうことか。
 
リスク回避から、資金を安全な投資先へと移動する動きが出てきます
世界最強とも言われる安全通貨である円がめちゃくちゃ買われることになります。
つまり、円高になるんですね。
 
逆に、世界的に金融危機のときにまっさきに売られるのあ新興国通貨です。
豪ドル、NZドル、中国元、韓国ウォン、ロシアルーブルなどです。
 
と、世界中にも影響が出るため、世界中が固唾を吞んで国民投票を見守っていたというわけです。
KEI ISHIKAWA

まぁ何事もバランスが大切ですよね。(←これ母親から叩き込まれました。笑)
 
イギリスのEU離脱のときは、カナダドル(CAD)77円まで下がりました。
今は85円前後をうろうろしています。(2019年1月現在)
 
個人にとっても為替や日経平均株価は大切な情報だと思います。
ぜひこれからは意識して見るようにしてみてくださいね!








為替のしくみと日経平均株価、円安円高の関係性を分かりやすくまとめました