北朝鮮問題とは?これまでの経緯とトランプ氏の発言の真意


今回は渦中の北朝鮮問題について、トランプ氏が大統領に就任以降の流れを、アメリカの動向も抑えながらまとめました。

アメリカの方針

国際制裁の強化と外交圧力を通じて、北朝鮮の兵器開発を阻止する方針

中国にも北朝鮮対応を強化するよう圧力をかけている

これまでの流れ

2017年2月12日 日本時間7:55am頃、長距離弾道ミサイル「北極星2」1発を発射
高度約550㌔に到達し、約500㌔飛行して日本海に落下
安倍首相「断じて容認できない」と非難
トランプ氏「同盟国である日本を100%支持する」と表明
2017年3月6日 日本時間7:36am頃、弾道ミサイル4発を発射
約1,000㌔飛行した後、うち3発は日本の排他的経済水域(EEZ)に落下
2017年3月22日 ミサイル発射を試みるも失敗(発射から数秒以内に爆発)
2017年4月5日 日本時間6:42am頃、弾道ミサイル1発を発射
約60㌔飛翔し、北朝鮮の東岸沖に落下
2017年4月16日 弾道ミサイル発射も、直後に爆発
2017年4月29日 弾道ミサイル発射も、失敗(数分後に空中で爆発)
韓国「国連安全保障理事会の決議に反するもので、朝鮮半島と国際社会の平和と安全に対する著しい脅威」と非難
2017年5月10日 韓国第19代大統領「文在寅」政権発足
2017年5月14日 日本時間5:28am頃、弾道ミサイル1発を発射
約800㌔飛び、日本海上に落下(日本のEEZ外)
韓国「明白な国連決議違反であるだけでなく朝鮮半島はもちろん、国際的な平和と安定に対する深刻な挑戦であり、強く糾弾する」と批判
2017年5月21日 日本時間4:59pm頃、弾道ミサイル1発を発射
高度約560㌔に到達し、約500㌔飛行し、日本海上に落下(日本のEEZ外)
2017年5月29日 日本時間5:39am頃、弾道ミサイル1発を発射
約400㌔飛行し、日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下
韓国軍「北朝鮮の継続する挑発行為に対して強く警告し、緊張と不安感を作り出す行為を直ちに中止するよう求める」と声明
韓国政府「国連安全保障理事会決議の明白な違反であり、朝鮮半島はもちろん国際平和と安全に対する深刻な脅威だ」と非難
2017年6月2日 アメリカ、北朝鮮の独自制裁の対象として4個人・10団体を追加
2017年6月3日 日米韓 北朝鮮の核・ミサイル開発を強く非難する共同声明を発表
2017年6月8日 短距離地対艦巡航ミサイルを数発発射
約200㌔飛行し日本海上に落下(日本のEEZ外)
2017年6月15日 文在寅「核・ミサイル挑発を中断すれば条件かう対話する」と表明
2017年7月4日 日本時間9:40am頃、ICBM(大陸間弾道ミサイル)1発を発射
約930㌔を飛行し、日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下
事実的に韓国へ「NO」を突き返した形
2017年7月29日 日本時間11:42pm頃、ICBM(大陸間弾道ミサイル)1発を発射
高度は3,500㌔を大きく超え、約1,000㌔飛行し、日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下
2017年8月9日 北朝鮮は中距離弾道ミサイル4発をグアムに向けて発射する計画を8月中旬までに策定すると伝える
2017年8月23日 アメリカ、中ロの企業・個人に追加制裁
米国内の資産凍結や、米企業・個人との取引を禁止する
2017年8月26日 日本時間6:49am頃、短距離弾道ミサイル3発を発射するもすべて失敗
約250㌔飛行し、日本海上に落下(日本のEEZ外)
2017年8月29日 日本時間5:58am頃、弾道ミサイル1発を発射
襟裳岬東方約1,180㌔の太平洋上に落下
トランプ大統領「隣国、国連のすべての加盟国を侮辱」と非難
2017年8月31日 北朝鮮は、北朝鮮の弾道ミサイル発射を非難した国連安全保障理事会の議長声明を「全面的に排撃する」と反発
2017年9月3日 日本時間0:29pm頃、大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水爆実験を実施
マティス国防長官「米国やグアムを含む米領、そして同盟国に対するいかなる脅威も、大規模な軍事的対応、効果的かつ圧倒的な対応に直面するだろう」と強く警告
2017年9月11日 追加制裁決議
北朝鮮向けの石油輸出の規制及びアパレル輸出禁止
2017年9月15日 日本時間6:57am頃、中距離弾道ミサイル「火星12型」1発を発射
最高高度は約800㌔、約3,700㌔飛行し、日本上空を通過後、太平洋上に落下
韓国「国際平和と安全に対する重大な挑戦で、政府はこれを強く糾弾する」と非難
国連安保理は、北朝鮮のミサイル発射を「非常に挑発的」だとして強く非難する声明を発表
2017年9月20日 トランプ大統領「米国と同盟国を守ることを迫られれば北朝鮮を完全に破壊する以外の選択はない」と強い警告
2017年9月21日 アメリカ追加独自制裁
北朝鮮と取引関係を持つ企業や個人、取引を支援する金融機関も含め対象を拡大
金融システムからの排除や資産凍結などの措置をとる
2017年11月20日 アメリカが北朝鮮をテロ支援国家に再指定
2017年11月29日 日本時間3:18am頃、大陸間弾道ミサイル「火星15型」1発を発射
約950㌔飛行し、日本海に落下
日米首脳が緊急協議 「自国の安全損なう」と警告
2017年12月19日 政府は、陸上型イージスシステム「イージスアショア」の導入を閣議決定
2017年12月27日 米財務省は、北朝鮮の弾道ミサイルの中心的人物である高位当局者2人に制裁
2018年1月9日 約2年ぶりの南北協議となる閣僚級会談を開催(北朝鮮の平昌冬季五輪参加で合意)
北朝鮮「非核化問題は議題ではない」と猛反発
2018年1月23日 ポンペオCIA長官が「北朝鮮がアメリカ本土を核攻撃できる能力を持つまで数ヶ月」と発言
2019年5月4日 日本時間9:06〜27amにかけて、短距離弾道ミサイル複数発を発射
2019年5月9日 日本時間4:29〜49pmにかけて、短距離弾道ミサイル2発を発射
韓国軍関係者は2発とも飛行高度が約50キロで、日本海に落下したと説明
飛距離はそれぞれ約420㌔、約270㌔だったと推定
2019年5月13日 前提条件なしの日朝首脳会談実現を目指す政府方針を巡り、菅義偉官房長官(衆院2区)は13日、北朝鮮による弾道ミサイル発射を確認した後でも「方針は変わらない」との認識を示した

世界を敵に回す北朝鮮の目的とは?

それは、「金体制が今後も長く維持されること」にあります。

ソ連が崩壊したことにより、名実ともにアメリカが唯一の超大国となった今、アメリカの脅威から自分の身を守るためには核抑止力が必要と考えているのです。

北朝鮮自身も今アメリカと戦争になれば負けるのは明白であることは理解しているはずで、さらには、独裁政権も維持できなくなるので、戦争を本気では望んでいないと思われます。

ただ、その体制を維持したいのですから、自ら核兵器の開発を中止したり、破壊することはないと思います。

さらには、北朝鮮内ではエリート層以外は食料不足も深刻化しています。

そのため、ミサイルを開発しては、その技術や武器を中東やテロリストに売るなどして、資金源や外貨の入手元としているという側面もあるのです。

どうしてアメリカは北朝鮮を攻撃しないのか?

アメリカは強い軍事力もあるのに、なぜ!早くやっつけて!

なんて声も聞きますが、そう簡単ではないのです。

アメリカが北朝鮮を攻撃しない3つの理由
  • もし戦争になれば、日本や韓国などの隣国の大きな被害は免れない。
  • もし戦争になれば、北朝鮮のバックには中国、さらにはロシアも。三次大戦になりかねない。
  • ミサイル発射基地は移動型のため、狙い撃ちができない。

以上にプラスして、トランプ氏の思惑として考えられるのは、

  • 緊張を煽ることでアメリカの軍事産業が潤う

でしょう。生粋のビジネスマンですから、あり得ると思います。

実際に、韓国がTHAADを配備した際も、配備費10億ドル(約1,100億円)を韓国が支払うべきと言ったくらいですからね。

どうして日本はミサイルを迎撃しないのか?

これまで日本政府は、日本領土に落下しない限り、迎撃はしない方針を取ってきました。

「日本!しっかりと厳格な対応をしてよ!」と不満に思う人もいるようですが、これもまたそう簡単ではないのです。

日本がミサイルを迎撃しない2つの理由
  • 北朝鮮は「迎撃した際は、即時戦闘行為とみなす」と宣言している
  • 1つ撃ち落とすには、迎撃ミサイルとして数億~数十億の経費がかかる

実際の脅威とは?

電磁バルス攻撃です。

EMP (Electro Magnetic Pulse) とも言われるこの攻撃、事実上、石器時代に戻りかねないとも報道されています。

核兵器を大気圏内外で爆発させることで、高電磁波が瞬時に地上の広範囲に降り注ぎ、地上の電気チップを一斉にショートさせます。

つまり、電気系統・設備・インフラを完全にストップさせてしまうのです。

実際に起きれば非常に重大な結果を招きますが、実行の可能性は低いのでは?と思います。

なぜなら、これで実際にアメリカ全土のインフラなどを完全停止できたとしても、アメリカ本土以外からの北朝鮮への反撃は免れないからです。

北朝鮮体制が確立するまでの流れ

最後に、、今の北朝鮮体制が確立するまでの大まかな流れをまとめておきます。

↑の時系列の中ではトランプ政権以降の案件のみを取り上げましたが(全部取り上げるととてつもなく長いので)、実際の始まりは、第二次世界大戦まで遡ります。

1945年、当時の朝鮮半島は日本の支配下にありましたが、日本が敗北したことにより、朝鮮半島は北緯38度線より北をソ連(現ロシア)が、それより南をアメリカが占領し、軍事統治を受けることになります。

1947年1月には国連監視のもと、南北総選挙を行い、朝鮮半島に統一政府を樹立することを決定していました。

が!

ソ連が支配する北部では、1946年2月に既に北朝鮮臨時人員委員会が発足していたのです!

そう、その時の委員長が「金日成」です。

まぁソ連からしてみたら、自分の管理下における国を作りたいわけですから、国連なんかに好き放題される前に手を打ったんですね。

ということで、1948年5月に南部のみで選挙を行い、1948年8月に大韓民国が成立し、同年9月に朝鮮民主主義人民共和国が成立します。

その後、ソ連は朝鮮半島から撤退、アメリカも1950年に軍を引き上げます。

1950年、朝鮮戦争勃発。

武力統一を試みようと北朝鮮は韓国へ南進し、当初は優勢だったものの、マッカーサー率いる国連軍が北上し形勢逆転。

中国からも約100万もの軍が駆けつけ、朝鮮半島全土を荒廃させた後、1953年7月に休戦協定が結ばれます。

その後、ソ連と原子力開発に関する基本合意を行い、小規模の実験用原子炉の供与を受けます。
ソ連はあくまでも「原子力の協力は平和利用に限定されるべき」という姿勢でしたが、北朝鮮は核兵器保持に向け開発を進めていきます。

一時は核拡散防止条約(NPT)に加盟し、国際原子力機関(IAEA)の監視下に置かれるも、核開発の疑惑は消えず、1986年に衛星写真から原爆開発の計画を進めていることが発覚。
徐々に国際問題化していきます。。

1993年に核拡散防止条約(NPT)からの脱退を表明。
事実上の核持ってます宣言ですね。

1994年7月に金日成が死去し、その後は金正日が最高指導者となります。

1994年にクリントン大統領との枠組み合意により、国際原子力機関(IAEA)からの即時脱退を撤回。
しかしその後すぐに北朝鮮を飢餓が襲います。
農業の不振、天災、そして社会主義ということも相まって、相当数の死者が出たと言います。

1995年に核兵器の開発を凍結し最終的に解体することを約束とし、日米韓の署名により朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)が発足します。
しかし北朝鮮はその後も核開発を続け、国際原子力機関(IAEA)の査察を拒否。
アメリカの調査によりウラン濃縮による核開発を続けていることが明るみに出ると、IAEAを国外退去とし、IAEAの脱退を宣言します。

1998年8月31日、弾道ミサイル「テポドン1号」を発射し、日本上空を通過後、太平洋上に落下。

2003年、核拡散防止条約(NPT)からの脱退を通告。

2008年に金日成は病で倒れ、2011年に心筋梗塞で亡くなります。
そしてその後を三男、金正恩が継ぐことになり、今の体制に繋がります。

まとめ

1月末にアメリカも「北朝鮮の核ミサイル開発も数ヶ月で完成」と見解を発表しましたね。

これが完全なるウソとは思いませんが、この言葉には裏があると思っています。

アメリカは「やられるくらいなら、先制攻撃」という国です。
それでもそれを大統領が独断で突き進めば、国民から相当な批判を浴びるでしょう。
ではどうするか?

世論を形成するのです。

国民の危機感を煽り、先制攻撃を正当化する。
軍事オプションを本格的に考えていることからこの辺りも読んでおいた方がいいと思います。

さらには、北朝鮮も国連事務総長に「米国の挑発を止めてほしい」と書簡を送ったようですね。
これもまた、この軍事オプションが現実味を帯びてきていることを北朝鮮が肌感覚で感じ取っている証と言えると思います。

KEI ISHIKAWA

今日までの全体像が見えたかと思います。
 
こんな情勢の中で、なぜ日本野党はくだらないモリカケ問題や、不倫などを国会で討論するのでしょうか?
そんな政治家を選んだのは我々国民です。
何を論議すべきなのか、本当に憲法を守るだけで日本国民を守れるのか。
それが平和と言えるのか。
 
国民の皆さんに「自分事」として今一度考えるきっかけにして欲しいと切に願います。

憲法改正が必要だという賛成理由とは?改憲のメリットとは?9条改正の懸念点とは?日本国憲法を守り続ければ日本の平和は本当に維持できるのか?むしろ今は本当に「平和」なのか?実際に憲法改正とする場合には国民投票が必要です。今の間に何が争点なのか、賛成派と反対派の意見を理解しておきましょう。

「憲法改正」が必要だという賛成理由とメリットをまとめてみた







北朝鮮問題とは?これまでの経緯とトランプ氏の発言の真意